2008年6月5日木曜日

Ogasawara

4日に行われたジャイアンツ対オリックス戦で、小笠原選手の闘志がジャイアンツを救いました。この一戦だけは負けられない。そんな思いが小笠原選手のバットに宿りました。1回、ノーアウト1塁2塁の状態で鋭く振りぬいた打球がライト線へと抜け、先制のタイムリーツーベースとなり、敵地の神戸に漂う4連敗中の停滞ムードを吹き飛ばし、チームを盛り上げました。「1番打者と2番打者がチャンスをつくってくれたので、何とかつなげようと食らいついていった」と語る小笠原選手にとっては実に11試合ぶりのタイムリーで、5月20日の千葉ロッテ戦以来の2週間ぶりでした。高橋由伸選手、二岡選手、上原選手らが次々とリタイアしていく中、この試合はDHで半ば強行出場ともいえる出場でした。先月からの長期遠征、東京から福岡へ、福岡から神戸への移動日に行われた練習は首脳陣から左ひざの状態を考慮し、休養のため免除されていました。それでも小笠原選手は休まず、志願してまでバットを振り、2日にはティーバッティングとマシン打撃で1000スイング以上も、黙々と若手の誰よりも振り込みました。ソフトバンクとの2連戦前夜には内海選手、山口選手ら若手投手陣と裏方さんの計9人を食事に連れ出し、負担をかけている投手陣に対して償いの意味を込めてごちそうもしていたそうです。原監督もこの日の先制タイムリーの場面を絶賛し、目を輝かせました。故障者が相次ぎ、打線はやりくりの毎日で、この日は1番に坂本選手を入れて5番に谷選手でした。不動が代名詞だったジャイアンツの打線も今シーズンばかりは影をひそめています。56試合で実に31通り目のオーダーで臨んだこの試合は、1回には坂本選手がチャンスを作り出し、谷選手は7回に貴重なダメ押しタイムリー。今シーズン2度目の先発全員となる13安打を放つなど、打順変更が打線を活気づかせていました。寡黙でマイペースというイメージの小笠原選手ですが、ジャイアンツでの2年目を迎え、実はユニークというキャラクターがチーム内に浸透してきました。今後もムードメーカーとしてチームをけん引し、少しでも勝利に近づくよう導いていくでしょう。

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