2008年5月28日水曜日

Ichiro

シアトルマリナーズのイチロー選手がレッドソックス戦でフライ球を驚異の背面キャッチで捕るという好プレーを披露。1954年のワールドシリーズの第1戦で伝説となったウィリー・メイズ選手の「THE_CATCH」を彷彿とさせるスーパープレーで地元のファンを魅了しました。この時は5回表ワンアウト1塁の場面でした。7番バリテック選手の放った打球がバックスクリーンやや右方向へと伸びていきました。右肩越しに打球を追うイチロー選手も加速し、最後はフェンス直前の球際で絶妙の背面ジャンプを試み、成功させましたが、その直後にフェンスに激突しました。フェンス直前の動作だけに力を抜く余裕はありませんでしたが、それでも衝撃吸収シートが張られたフェンスに右足と右肩をぶつける2段階の受身で、頭部への衝撃を瞬時に回避し、地面に落ちるときも後頭部をグラブとボールを持った右手で保護しながらの素早い返球で、走者の進塁も許しませんでした。ウィリー・メイズ選手の背面キャッチは伝説となっていますが、フェンスまでの距離を考えると、激突を恐れて躊躇してしまう気持ちが生まれても不思議ではない今回のイチロー選手のプレーの方が難易度は高いはずです。この気合のこもったプレーには前日の悔しさが反映されていました。ヤンキース戦の8回、勝ち越しとなる2塁走者の松井選手を刺すため、定位置よりも浅めに守り、右中間を破られてしまったことに、地元記者たちが懐疑の目を向けてきたからでした。それだけに、走者を置いて同じ右中間に上がった打球を意地で追いかけていきました。スーパープレーでスタンドを沸かせたものの、チームは前日と同じ展開で8回に突き放されての5-3での7連敗。過去のデータでは借金がデッドラインに追い込まれました。この日の敗戦で借金は今シーズン最多の16にまで膨らみました。長いメジャーリーグの歴史の中でも、過去借金16から巻き返してポストシーズンんい進出したのは14年のブレーブスだけで、それ以上の借金では1チームもありません。今シーズンのマリナーズの調子を見ていると、やはり巻き返しは厳しいかもしれません。

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