2008年5月23日金曜日

KURODA

LOS_ANGELES_Dodgersの黒田博樹投手はレッズ戦に先発出場すると、8回までで99球を投げて、5安打、2失点。そして9回は斉藤隆投手が0安打1三振と完璧に抑えて日本人メジャー2投手による史上初の「先発勝利&セーブ」が実現しました。黒田投手はデビューを飾って以来、8試合白星がなかったのですが、47日ぶりで今シーズン2勝目を挙げ、斉藤投手は8セーブ目となり、Dodgersは3連勝で首位ダイヤモンドバックスとの差を3ゲーム差にまで縮めました。黒田投手は、苦しみの分だけ、解放感も大きかったと久しぶりの白星は本当にうれしそうでした。最速球は153キロです。ただ、球が走っていても、黒田投手に勝てる感覚はありませんでした。この日は試合前から突風が吹き荒れ、上空を雨雲が覆っていました。2回の表には、5番の左打者、ダン選手の止めたバットの打球が三塁へ転がりました。しかし、引っ張りの打球に備えて全体が右よりの守備のシフトを敷いていたため、その打球はそのまま転がってレフトへ抜けての二塁打。それをきっかけに先制点を奪われました。不穏な流れは確かに潜んでいました。この日は自宅から球場までの道順を変えてみたそうですが、一方では自分の練習メニューや前向きな姿勢を変えてはいませんでした。自分にできることを心がけた結果、この日はメジャーでは自己最長となる8回を投げて5-2の3点差で斉藤投手に託しました。方や、託された斉藤投手は、黒田投手とのリレーには格別の思いと重圧を感じていました。4月には2試合の救援に失敗し、黒田投手の白星を消したことは、当然頭の中に残っています。そして春のキャンプ以来、右ふくらはぎ痛の影響もあり、投球フォームも万全ではありません。しかし、最近はステップの幅などを考えてフォームにも工夫しており、三連投となったこの日も速球は153キロをマーク。3番打者グリフィーからの主力3人をわずか13球でしとめました。2人だけでつないだ史上初の「先発勝利&セーブ」の記念ボールは、サインを記入した上で先輩である斉藤投手が保管するようです。2人とも苦しんだ後だけに、この記録と勝利の味は格別だったことでしょう。

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